戸崎は夜と遊ぶ

人生は、博打だ。

吾輩は屑である(ニ)

私は高校在学中にシステム開発、販売の会社に入社することになった。

営業の仕事はスロットの稼働とすこし似ており、様々な客先を電車や自転車で巡って、商談がまとまればインセンティブとして金が入る。

好きな時に足を休め、良い日はとにかく電話をかけまくったり飛び込みに行った。

3ヶ月も働くと営業のコツを掴み、18歳にしては稼いでいた様に思う。 金が増えると遊び方も変わってくるもので、私は会社の同僚に連れられ、闇スロというものに初めて行った。 闇スロは楽しかった。表の店には置けない昔の台が高額レートで打てるので勝つ金額が大きい。 4号機という機械は今と比べ物にならないくらいの出玉力が有ったので、1日の勝ちが80万円程になる事もあった。 例に漏れず私も闇スロにハマってしまい、違法ギャンブルの波に飲まれていく事になる… 収入が足りないと感じた私は転職に踏み切る事にした。 オリバーストーンが監督を務める「ウォール街」(マイケルダグラスが出ている)を見て、証券マンなら今よりも稼げると思ってしまった私は某証券会社の門戸を叩いた。 結果、失敗だった。 収入は多少上がったものの、生まれつき身体の強くない私は証券会社の激務についてゆけず過労によって肺炎を起こしてしまい、緊急搬送される事態に。 記憶は無いが、自分で救急車を呼んでいたそうだ。 一週間程で退院すると、三度目の就職活動が始まった。 営業の成果をポートフォリオとして某不動産販売会社と国内の小さなコンサル会社の二社を受け、どちらも内定を頂く事が出来た。 高卒でも割と戦えるじゃあないか。 入社時期の関係でコンサルの会社に決まった私は新商品の販売戦略のプロジェクトで現場に入る事に。 無事に仕事をこなし、インセンティブが入るとすぐに闇スロに行った。 証券会社時代の給与も合わせて2週間で170万程負け、ギャンブルというものが嫌になった。 朝方の京浜東北線でオ○ニーするくらいにはショックであった。 どうかしている。 三に続く